オッサンの夏休み1~自分の原点の場所に折りたたみ自転車でキャンツー!~
土砂降りの中を南紀方面に向かう。
午前中は雷を伴った土砂降り予報。
遅い夏休みが取れたのでワクワクなはずなのに
二転三転する週間予報に振り回されたこの数日間。
周参見(すさみ)町で高速道路が終わり
下道に降りる頃、雨が上がった。
本州最南端・和歌山県串本町の北隣の古座川町。
その最寄駅のJR古座(こざ)駅。
ここが最初の目的地。
というか、これから3日間この古座駅前は何度も訪れます。
オッサンの遅い夏休みの始まりやで!
駅横の駐車場に車を停めさせてもらい、
車内から折りたたみ自転車を下ろす。
買ったばかりの折りたたみ自転車でキャンプツーリング。
ジャジャーン!(^^
古座駅前午前11時45分。出発!
意外にも晴天。
午前中は土砂降りだったけど天気予報では
午後からも終日小雨予報でした。
でも少々の雨でも構わないから、
僕は自転車でキャンツーしたかったんですよ。
体重的にも体力的にもキャンツーなんて
まだ早すぎるのは重々わかってたけど
じゃあ、どれくらいになったらキャンツーOKなの!?
それまではキャンツーやっちゃ駄目なの?
と、脳内で会議を行い
「とりあえずやっちゃえ!」
となりました。
どれくらい出来て、
どれくらい出来ないか、
それで理解できるだろう、ということで(^^
自転車ツーリングのルートは
ここ古座から古座川を遡り、峠を越えて串本の町へ降り、
潮岬でキャンプ。
二日目は潮岬から海沿いを走って古座駅前へ帰還。
ぐるっとループを描くようなルートで
走行距離約42km程度の見込み。
初日のこの日は約28km走行。
若い頃なら一日100km走ってた事を思うと
つくづく情けない話ですが
現在の堕落オヤジに辛うじて実現出来そうな
そこそこのラインなのであります。
しかも初日は峠越えもあるし。正午出発だし。
(言い訳ばっかり)
古座川を横断する橋を渡り、上流へ向かう。
かつては「古座街道」と呼ばれる
熊野古道を補完するような街道もあったそうで
現在、地元の活動によって復元されてるようです。
紀伊半島はどこに行っても熊野古道の気配があるね。
古座川に沿って走る。
この川は鮎釣りとカヌーで有名な清流。
今朝、土砂降りだったので川は少し濁っている。
二日後、この古座川をカヤックでソロ川下り予定なので
水の流れや早瀬をガン見しているのです。
「一雨」と書いて「いちぶり」。
そんな地名に惹かれるのは僕が少々地名オタクだからですが
そんな一雨地区で寄ってみたかった
「一雨のつくし」というラーメン屋。
残念ながら平日は夜のみの営業とのことでスルー。
さて峠への登り。
標高150mなんだけど、これマジで辛かった・・・
ローギアでも1分も漕いでられない。
結局ほとんどを歩いて自転車を押して登ることになるも
10分押して歩いて5分休憩というペース。
僕自身の体力激減なのは勿論だけど
小径タイヤ且つ6段しかない変速機、
というのも理由なんだろうか。
キャンプ荷物を積んでさらに重くなってるし。
まあ、そもそもママチャリレベルの自転車なんだし
こういう峠越えキャンツーに持ち出す自転車じゃないんだけどね(^^;
海も近いのに標高150mとは思えないぐらい
山深い感じの「名無し峠」で
古座川町から串本町に入る。
名無し峠で串本町へ
ここからは物凄いスピードで下る下る。
驚きの短時間で海に出た。
若い頃は峠の上り坂をローギアで
一定のリズムでペダルを踏むのが好きでした。
そのリズムに集中してるうちに「ランナーズハイ」的な
ある種の「ゾーン」に入ってハイテンションになって
どこまでも登れそうな感覚がありました。
あれが所謂「脳内麻薬」というヤツだったんだろうね。
でも今や逆で、
登りはしんどい・下りはヒャッハー!
・・・あれ?
これって普通の感覚のような?
若い頃の「登りはハイテンション・下りはイマイチ」
の方が頭おかしいような・・・?(^^;
海沿いに出たら内陸県民はとりあえず海に入ってみる。
渓流の水温に慣れてるので、南の海の水温の高さにビックリ!温っ!
AコープなのになんとなくUSJっぽい
この角度から見ると まさかこれがスーパーマーケットだとは思うまい
串本の町で本州最南端のUSJっぽいAコープで買い物。
ここから潮岬へは
鄙びたのんびり漁村ルートと思ってたら
意外に登り坂がキツイ!
潮岬は台地の上にあって海抜40~50mほど。
なぜかこの40~50mの登りが2回あって
再びヘロヘロのグダグダになって午後4時、
ようやく潮岬のキャンプ場到着。
今の時期はキャンプ場は無料なので、
平日だから完ソロかと思いきやすでにソロ3人が居られ、
日没の頃にもツールームテントのご夫婦が設営されていた。
とはいえ僕を含めて5組6人。
キャンプ場が苦手な僕でも快適な距離感で過ごせました。
さて!
ヒャッハータイム。
ホントは色々周辺を観光したいけど
ぐったり疲労しててチェアから動けない。
ここ潮岬は僕は15歳の時に初めて訪れ
ユースホステルに宿泊しました。
中学生で初めて宿に泊まりながらの旅行だったので
大冒険気分だったところへ、
そのユースホステルに僕のひとつ年上の
野宿サイクリストがやってきたのです。
当時たぶん彼は16歳。
16歳にして野宿&自炊で自立した旅をしてる彼に
衝撃を受けたものでした。
それからの11年間は名前も知らない彼の背中を
ずっと追いかける冒険旅生活となりました。
その潮岬に自転車で来れた事が感慨深い。
汗ダクでグダグダで腹の出た堕落オヤジだけど
ここが僕の原点。
自転車キャンツー再開の最初は
「潮岬」に行きたい、と。
当時泊まったユースホステルはかなり前に廃業したそうです。
荷物軽減のため自炊道具は最低限。
焚き火台も持ってきてないので焚き火は無し。
夕食は熊野地方名物の「サンマ寿司」
熊野に来たときは毎回食べてます(^^
朝。
・・・あうぅ。
太ももが超筋肉痛(泣)
筋肉や関節がギシギシと。
思わずイタタとか言いながら
芝生広場周辺を自転車で散策。
オッサンですなぁ・・・
二日目出発。午前7時半。
天気予報に反して今日も晴天。
この日は約14km走行予定。
潮岬周辺は芝生広場で広々ですが
本来の潮岬は「こんな感じなんやで?」
とでも言いたげなこの暗黒密林↓
熱帯雨林ではなく照葉樹林というんだろう、
椎や楠、椿といった濃い緑色の葉を持つ
冬にも紅葉や落葉しない常緑樹。
太平洋に突き出た半島では
こういった樹木が濃密に茂っている事が多い。
こんな真っ暗な密林トンネルの向こう側は
もしや異世界への出入り口?
と思わせておいて普通に住宅街です。
この日もアップダウンが意外に激しく
やがて串本の町へ坂道を下っていく。
橋杭岩でおっさん一人、ソフトクリームを食す。
朝食を食ってないので腹ペコなのに
橋杭岩の道の駅の食堂はまだ開店前。
橋杭岩は相当にデカイ岩の列なんだけど
遠くてスケールが判りにくい。
さてここからは海沿いの国道を
残り7~8km走行。
この海岸沿いは27歳のときにも
自転車で走ってるんだけど
実はほとんど記憶に残って無いのです(^^;
途中の食堂で食事して
午前10時過ぎ、JR古座駅到着!
前日停めておいた我がハスラーに帰還。
たった40km少々の走行だったけど
今の自分に出来るこれが精一杯。
あと、お尻を保護するパッド入りパンツを
持参するのを忘れたので
二日目走行はお尻が痛くて辛かったです(泣)
自転車に装着した荷物をポンポンと外して
車内に放り込み、自転車を折りたたんで
駅前到着後、3分以内で車を発進。
あ~、車は快適やわ~
(つづきます)
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