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若い頃、長い旅や登山・渓流釣りをやってました。 ブランクを経てすっかりオッサンになって再デビューです。

キャンプでの幽霊体験

   

キャンプでの幽霊体験



夏だし、リクエストもいただいたので
キャンプでの幽霊体験談を書いてみますね。

でもすみません。ソロキャンでの体験談ではなく、
30年以上前の話、高校時代の合宿、
キャンプ場でのバンガロー泊での話です。
しかも今回は写真がありません。文字ばっかりです。
ご了承をお願いします。





僕は今まで野宿やテント泊、無人駅の待合室とか
無人の作業小屋の軒下なんかも含めたら
400泊ぐらいしております。

キャンプ場を積極的に使うようになったのが比較的最近なので、
それまでの主なテント泊の場所といえば
定番ともいえる「川原」とか「砂浜」の他は、
道端とか原っぱとか資材置き場の隅っことか
橋の下とか山の中の僅かな平地とかでした。

変わりダネではダムやトンネル脇の慰霊碑広場とか墓地とかいう
「いかにも」な場所も何度か経験ありますが
なぜか「いかにも」な場所ではむしろ不思議体験が全くないんですよ。

で、それだけテント泊や野宿をしてたら、
いくつかの怖い体験、幽霊はもちろんですが
野生動物ヤンキーとの遭遇もあるわけでして、
(最も怖いのはヤンキーです!)
今回書くのは17歳の時、
記念すべき「人生初キャンプ」(バンガローでしたが)で、
いきなり幽霊を見ちゃった話です。

僕自身は幽霊はあまり信じない方で、どちらかというと否定派なのですが、
だからと言ってこの世に一切霊的なものは無い、思ってるわけではなく、
得体のしれない「何か」はあるよね程度です。
何でもかんでも霊的現象に結び付けるのはあまり好きではない、という感じです。

ちなみに21歳の時の人生初のテント泊翌朝の下山道で、
野犬に襲われた事件は前回投稿記事
「夜中にキャンプ撤収!イヤな予感は何!?」で書いた通りでした。

人生初キャンプで幽霊、
人生初テントで野犬襲撃・・

よくぞこれでキャンプ続けてたもんだな、
と今これ書いてて自分でびっくりした。

キャンプでの幽霊的体験というと、よくあるのが
「テントの周りをぐるぐる周る足音がした」というヤツ。
遭難犠牲者の多い信州の北や南アルプスとかだと
山小屋や避難小屋での怪談は多いですから、
そんなところでテントの周りを足音に取り囲まれたら
そりゃ~かなり怖いですよね!
遭難事故の多い地区にある避難小屋だと
遺体の安置所になったりするので余計です。

でも全部じゃないにしても大抵の「ぐるぐる足音」は、
小動物(タヌキとかイタチとか)の足音だったり、
テントによって風が乱れて発生する
小さな「つむじ風」の音ではないかと僕は思っています。

若い頃はしょっちゅう気になったこの足音ですが
オッサンになってからは気にならないのか感性が鈍ったのが
ほとんど聞こえなくなりました。





さて、話を戻して高校三年生の合宿の件です。

クラブ活動の合宿で京都の山奥の「青少年なんちゃらキャンプ場」的な
公営キャンプ場に滞在したのです。
ちなみに部活はキャンプと何の関係もない「フォークソング部」でした。
その後も現在に至るまで僕が旅やキャンプにギターを持ち出すのは
この頃から続いておるのですよ。
(ちなみにキャンプ場の名前は伏せときますね。)

僕は三年生になって部長職を退いたので気楽に参加しました。
新一年生は女子がたくさん入部したので
男子高生5~6人、女子高生10人余りの合宿!
当時は何とも思ってなかったけど、
今思えば部活ホント楽しかったな~。

一日5便しかないバスに乗って峠近くで下車。
そこから林道みたいなガタガタの狭い道路をギターを持って峠を超え、約1時間歩いてキャンプ場到着。

利用者は僕たちだけで、
小さな沢に沿った細長い形状のキャンプ場の一番奥のバンガローに泊まりました。
たしか入口付近に管理棟やトイレがあって、
僕らの利用した最奥のバンガローまで数百メートル離れており、
夜にトイレに行くのが毎回肝試し状態。

当時、僕も含めてみんなキャンプ経験なかったし、
その中では比較的経験者だった僕にしても
「焚火で飯盒」だけが得意なのであって、
結局みんなギターの練習とかはあまりやる暇が無く、
3食の用意(ほとんどカレーばっかり)と後片付けだけで日が暮れる
「キャンプ初心者あるある状態」でしたな。

そして問題となった二泊目の夜のことです。
翌朝には撤収して帰宅するので、
最後の夜をキャンプファイアーで皆とギターで歌を歌う、
というベタな「昭和青春物語」みたいなことをやっておったわけです。

僕らが居たのはキャンプ場最奥の小さなキャンプファイヤー広場。
広場と言っても僕ら十数人でいっぱいいっぱいな程度の広さ。
僕らの他には利用者はおらず、
数百メートル離れた管理棟にスタッフのお兄さんが2人居ただけでした。

そして皆でギター弾いて盛り上がってるときに
奥の林の中に人影があるのに気づきました。
見えるといっても暗くて顔も見えず、
胸から上ぐらいの影だけが見える感じ。

??
スタッフのお兄さんが様子を見に来たのかな?
と思い、僕だけ歌も歌わずしばらく人影を凝視してたんですよ。

でも人影のある場所は、僕らのいるキャンプファイアー広場から
外れた杉林の中だし、下草もワサワサ生えていて、
ヤブ蚊の多い真夏の夜間のそんなブッシュに入り込む意味もない。
そもそもその杉林に行くには、
キャンプファイアーで円を描くように十数人が座ってる僕らのいる場所を
「ちょっとゴメンよ!通らせてもらうよ!」
という感じで通らなくては、その杉林には行けないから
スタッフのお兄さんではないと思われる・・・

・・・そもそもあれは人影なのか!?
草とか木の幹の形がたまたま人型に見えてるだけでは・・・?
と思い、さらに凝視する。

杉の木の幹に人影の1/3が隠れた状態だけど、
じっっっとみてると微妙に移動しているようだ。
木に隠れた部分が1/3だったり1/4ぐらいになったり。

キャンプでの幽霊体験
こんな感じ↑(わかる!?)



??
風もないのにその影が僅かといえど動くのもヘンだし、
暗くて顔も服装も見えないけど
なんとなくこちらをガン見されてる感じがあった。

よく考えてみると人影の頭の高さが、
スタッフのお兄さんにしては低すぎる。
かといってしゃがんでるにしては高すぎる。
大人の姿勢としては不自然だな・・・

僕が黙り込んで一点を凝視してるので
隣で歌っていた後輩が不審に思ったようです。

「ハチ先輩、どしたんですか?」
「・・・なあ、あそこ。あそこに誰か居るように見えへんか?」
僕が奥の杉林を指さす。

「えっ?あんなとこに!?」
「うん、見えてるの僕だけなんかな。」
「・・・じぃー。ホンマや。誰かおりますわ!」

反対側で歌ってた後輩も聞いてくる
「どしたん!?何かあったんすか!?」
「お前は見える?あそこに人が居るん。」
「え?人います?暗くてよぉわかりませんけど・・・」

僕らのやり取りが聞こえていた近隣の数人が
「いや確かに人がいるわ!」
「え?どこどこ?・・・うわホンマや居るわ。」
と何人かは見えたようです。

しかし新入生の女子達はその人影に背中を向ける位置なので誰も気付いておらず、
せっかくのキャンプファイアーの盛り上がりをシラけさせるのもヤボかと思い
ギターと歌を続行しながら、奥の人影に聞こえるように
「なあ!あそこに誰かいるよな~?誰かな、スタッフかな~?」
と聞こえよがしに問うてみた。

反応はない。
でも相変わらず人影はある。

人影が見えた数人は少し怖くなってきたので
ことさら大きな声で
「イエーイ!さあみんな盛り上がろうぜぇ!」
などとわざとらし気味の掛け声でギターをジャカジャーンと弾いたりして
怖い気持ちを誤魔化したり。

そんなワザとらしく賑やかな一曲が終わって
もう一度奥の杉林をチラっと見ると
人影が無くなってたのです

・・・てことはやっぱり何かが居たんや!

怖いけどもう人影は無くなったし、
大部分の部員はこの件に気付いてないので
そのまま黙っておくことにして、微妙に怖い深夜を迎え、
特に何も無く朝を迎えました。

目が覚めたら真っ先に例の杉林に行ってみました。
「人影」を思わせるようなものは何も無く、
朝の光が差し込む爽やかな林でした。
一体あれはなんだったんだろう・・・。

帰るとき、スタッフさんにこっそり訊ねてみた。
「昨夜、ウチのキャンプファイアーの所に来ませんでした?」
「行ってないよ?」

何となく昨夜のあの人影を見た数人の部員たちも
その後その話題はせず、合宿は終わった。

結局「なんかあの時、そういえば人影を見たなあ」
という程度の話として忘れつつあったのですが。











ですが。


これには後日談があって、それから5年後。
5年後の夏、北海道であの人影の正体?が判明したのです。

5年後の22歳の時、学生最後の夏休み、
ということで北海道へ長旅に出かけて
某ユースホステルに3日間ほど連泊していた時のことです。
このユースホステルは居心地が良いので
度々訪れては数日間連泊をする、
ということをよくやっていました。

ユースホステルというのは男女別の相部屋形式なので、
他の旅人と同じ部屋で過ごすのですが、
僕の隣のベッドを陣取ってた大阪のお兄さんと意気投合して
消灯後も夜更かし滞在が許された談話室があったので
そこで夜中まで話し込んでいました。

その時僕はキャンプしながらの旅だったので
キャンプの話題をしているとお兄さんは言いました。

兄さん「そういえば俺、京都のキャンプ場でスタッフやってたことあるよ。」
ハチ「へえ!どこのキャンプ場ですか?」
兄さん「青少年なんちゃらキャンプ場ってとこ。」
ハチ「そこ高校の合宿で泊まったことありますよ!5年前の夏です。」
兄さん「俺がスタッフやってたのはもう少し前やね、確か6~7年前やで。」
ハチ「そっか残念~。もしやあの時のスタッフのお兄さんかと思いましたわ。
   そうそう、そういえばあのキャンプ場でこんなことがあったんですよ。」

と、僕はキャンプファイアーの後ろに居た「人影」の話をし始めました。
少し微笑み気味だったお兄さんが、
急にマジメな顔になって僕の話を聞いていました。
そして当時感じた、
その人影がもしもキャンプ場スタッフだったとしても、
立ってるなら頭の位置が低すぎるし、
しゃがんでるとしたら高過ぎるんですよね~、と話すうちに
マジメな顔で話を聞いていたお兄さんが見る見る青ざめていったのです。

兄さん「あかん、それホンマモンや!」
ハチ「ホンマモンて?」
兄さん「・・・それ、あそこのスタッフの間では有名な話やねん。
    以前、キャンプ中に急に亡くなった子供がいて、
    それ以来キャンプファイアーとか学校行事で
    たくさん人が集まる時に
    子供の幽霊を見かけるっていうやつ。」
ハチ「じゃあ、まさかあれは・・・」
兄さん「ハチ君が見たやつって、
    キャンプファイアーの近くで
    大人が立ってるにしては頭の位置が低すぎて、
    しゃがんでるにしては高すぎるんやろ?
    それってつまり子供が普通に立ってる高さやないか!?」
ハチ「・・・まさしくそうです!」
兄さん「俺も実際に見たことはなかったけど、
     噂は良く聞いたで。
     けど噂を知らんかったハチ君の話が
     噂と一致し過ぎや!
     あの話ホンマやったんや・・・!」

一気に二人とも怖くなってしまい、
二人で一緒にトイレに行き、
二人で一緒に歯を磨き、
二人で一緒に部屋に戻って
布団に潜り込むように無理やり寝ました。


・・・という、五年後に判明した人影の正体の話でした。
これはホンマモンの幽霊だったんだろうな、と思ってます。

でも、その幽霊がこの世を恨んでるとかそんな感じでもなく
賑やかそうな楽しそうなところに「わぁ、いいなー」
という感じで寄ってきてる的な感じに思いました。

後年、登山の折り、そのキャンプ場脇の登山道を通ることがあったので
例の場所までこっそり行ってみました。

僕らが宿泊したバンガローも健在で、
キャンプファイアー広場もありました。
その奥に問題の杉林もありましたが、
特に何もなく木漏れ日がキラキラと綺麗で
小鳥の声も聞こえる、あの時と変わりなく爽やかな場所でした。

(おしまい)




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この記事へのコメント
こんばんは・・・。

もう、最後のオチが怖すぎますよ。

読み終える寸前のクライマックス、鳥肌が何回も立ちました^_^;

僕は幽霊を見たことないですが、UFOはハッキリと見たことあるので、やっぱり解明不能な現象はありますよね!

今から寝ますが、一気に怖くなりました・・・。

太公望太公望
2018年07月31日 21:50
こんばんは(^^)

リクに答えてくれてありがとうございます!

でも、怖いっていうよりちょっと悲しくなりました(T-T)

子供を持つ身になったからか、その子が可哀想って気持ちの方が大きいです…

みんな集まって楽しそうだから、様子を見てたんかなぁって思うとちょっと切ないですね。

せっかくリクに答えていただいたのに、怖がれずにすんませんm(_ _)m

カムシカカムシカ
2018年07月31日 22:11
太公望さん

こんばんは!
恐がっていただき、ありがとうございます。

っていうかUFO見たんですか!?
そっちが気になりますよ!
ブログがジャンル違いすぎるけど
その体験談よみたいわー

八兵衛八兵衛
2018年07月31日 22:32
カムシカさん

こんばんは!コメントありがとうございます。
この人影の正体が判明した当初は恐くて
数年後には恐さはなくなり
この子供に対し同情的になりました。
だからラストで書いたように
再度訪れてみたのです。

でも「それ系」に詳しい人に聞くと
「必要以上の同情はダメ」とのこと。
懐かれて家にまで着いてきて
生活に支障を来たすこともあるから
「安らかに成仏云々・・・」と思いなさい
とのことでした。

そんなわけで、今となっては
僕自身は今はあまり恐くなくなった体験談なのです。

でもそれ以上に恐いのは
今はそのキャンプ場が
ヤマビル天国になっちゃったことです!
最近ではもうすごくヤラれるらしいですよ!?

八兵衛八兵衛
2018年07月31日 22:41
幽霊は今まで見たことないですね。
何か気持ち悪い事は有りましたが、
霊感がないという事でしょうか。

これだけの話を想像で書いたなら
作家になってますね。

山猿山猿
2018年07月31日 22:50
山猿さん

こんばんは!
コメントありがとうございます。
僕も幽霊は基本あまり信じません。
でも「何だか気持ち悪い」という感じは
いまでも時々感じます。
だから最近すっかりキャンプ利用しなくなった
渓流の川原があります。

なんとなく感じるような気がします。
大半の人が「何となく気持ち悪い」程度
じゃあないでしょうか。
そのぐらいでいいと思います。

それだけに、この子供の幽霊は
僕らの間でも見える人と見えない人がいたし
もしや何か伝えたかったのかな、
と思ったりするけど
「同情しすぎるな!」を胸に
適度に距離を取ろうとおもいました。

八兵衛八兵衛
2018年07月31日 23:57
お話ありがとございますm(__)m

慰霊碑広場や墓地で野営も凄いです 笑
強靭な精神力に感服します!

てっきり野営場や釣りをしている最中かと思いましたが
キャンプ場でのお話しなんですね。
後日談に吃驚です。

hiro155hiro155
2018年08月01日 08:02
hiro155さん

こんちは!コメントありがとうございます。
慰霊碑とかはですね、
若い頃の長い徒歩旅のなかで日が暮れたら毎日どこかで
テント場を探すか軒先を探すかだったので
慰霊碑だろうと墓地だろうと疲れてたので余裕がなかったのです。決して強靭じゃありませんよ(^^;

幽霊話で最もオチがあって信憑性があるのが
今回の話なんですよ。

この他に山奥でテントの近くを白い人影が突然消えたり、
岩にもたれ掛って野宿した夜、
ラップ音みたいな方向に行ってみたら首つり向きの大きな枝と輪っかのあるロープがぶら下がってたりとか、
そういうのもありますが、
イマイチ弱いので、却下しました(^^

八兵衛八兵衛
2018年08月01日 12:32
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